オープンでもクローズドでもない外構が存在する。それがセミクローズド外構(エクステリア)である。エクステリアデザインを語るうえで、オープン、クローズド、セミクローズドがデザインの基本三原則となる。
ここでは、セミクローズド外構(エクステリア)について考えていきたい。
セミクローズド外構(エクステリア)って何だろう?
オープンとクローズドのいいとこ取り!?
オープン外構とクローズド外構の説明をお読みいただいた方は、予想がつくだろう。セミクローズド外構(エクステリア)とは、オープン外構(エクステリア)とクローズド外構(エクステリア)の中間に位置する外構スタイルである。一般的には、駐車場がオープンでそれ以外がクローズにされたものを指す。車が出入りする部分はゲートをつけず、玄関のある道路境界側には門柱、門袖、門扉をつけるということである。オープンとクローズドの中間ということなので、オープンにもクローズドにも属さない外構デザインを、すべてセミクローズと表現しても間違いはないといえる。
セミクローズド外構は、第三者の侵入防止を考えながら予算に合わせたエクステリア計画を立てることができる、オールラウンドなスタイルである。
セミクローズド外構は価格も中間?
オープン外構(エクステリア)とクローズド外構(エクステリア)の中間ということは、セミクローズド外構(エクステリア)は価格も中間なのであろうか?
一概にも言えないことが前提ではあるが、一般的には「イエス」である。一概にも言えないというのは、使用する素材によって価格が変化することが挙げられる。これは、エクステリアに限らずインテリアや住宅、車にも言えることであろう。
例えば、新車を購入する場合を考えて欲しい。標準仕様をアップグレードするための数々のオプションが用意されていなかっただろうか。エアロやホイール、ステアリングや内装パネル、シートや排気量など選ぶものによって価格は大きく変化する。一般乗用車が高級車の標準仕様価格を上回ることもある。
これと同じことが外構・エクステリア工事でもいえる。自然石やタイルの種類、アプローチ舗装の仕様、門柱や袖壁の仕上げ方法、門扉の種類、ライトアップの箇所数、ウッドデッキの仕様やサイズ、フェンスのタイプなど、車のオプションを超える数の選択肢がエクステリアには用意されている。
また、設計対象となる土地の面積にも大きく比例する。大きな車は価格が高いのと同様に、面積の広い敷地は工事価格が高くなる。面積が広くなれば材料も多く必要になり、施工期間も要することはご理解いただけるだろう。
どんな素材を選ぶか、どのくらいの面積があるかでエクステリアの価格は変わってくる。まずは、あなたが理想とする外構(エクステリア)プランを、エクステリア&ガーデンデザイナーに相談することをおすすめする。そこから、予算に合わせて変更を加えていけば良いのである。