メンテナンスフリーを考えて、人工木(樹脂製)のウッドデッキを購入される方が、昨今増加している。人工木は、天然木のような頻繁なメンテナンスが必要ではない。しかし、多少なりともメンテナンスを行う必要が出てくる。
人工木(樹脂製)のウッドデッキで考えられるトラブルに対してのメンテナンスをいくつか挙げておきたい。
人工木によく見られる汚れを撤去する方法
新品の人工木に発生するシミ
掃出窓の先に、新しく施工された人工木材のウッドデッキ。念願のウッドデッキを手に入れると、気分がグッと上がってくる。テーブルや椅子を置いて、お茶でもしようか。プールを作って子供と遊ぼうか。サマーベッドを置いて、日光浴もいい。色々と夢が広がってくる。そんな想像をしながら、ふと、ウッドデッキの床に目をやると、なんだかシミのようなものが目につくことがある。
これは、新品のウッドデッキに必ずといって良いほど現れる症状である。汚れと思われる方も多いが、実は汚れではない。樹脂に混ぜられた木粉が原因とされる。この症状は、人工木ウッドデッキを施工後に雨が降った場合に現れやすい。人工木の樹脂内の木粉が、雨水によって浮き上がり、水の溜まるところに集中してシミとなる。人工木材の色が薄いほど、この木粉のシミが目立って見える。
では、このシミはどうすれば落とせるのだろうか?
実はとても簡単である。水でできた染みは、水で落とすことができる。その際、デッキブラシをひとつご用意していただきたい。シミの部分に十分な水を掛け、デッキブラシで擦る。そして水で木粉を洗い流してあげれば、綺麗なウッドデッキに戻ってくれる。
カビやコケを綺麗にする方法
人工木材のウッドデッキは、メンテナンスフリーと言われるが、絶対というものではない。施工場所の環境によって、カビやコケが発生する場合がある。
これは天然木材も同じであるが、天然木材はヤスリがけをすれば何でも落とすことができる。ヤスリがけの後にオイルステインを塗布すると、ほとんど目立たなくなる。しかし、人工木材はそうはいかない。ヤスリを掛けたら傷だらけになってしまう。人工木材はオイルステインを塗ることもできない。それぞれの汚れに対して、的確な対応を心がけたい。
カビやコケは、湿気の多い部分や日の当たらないところに発生しやすい。フェンスで影になる部分や日除けの下などは注意が必要だ。施工後から2年以上経ったら気を付けるようにしたい。
①カビが発生した場合
用意するもの・・・デッキブラシ、キッチンハイター
人工木材を水で軽く濡らした後、キッチンハイターを塗布してデッキブラシで擦る。カビが落ちるまで繰り返し、最後に水で十分に洗い流す。
②コケが発生した場合
用意するもの・・・デッキブラシ、クレンザー
人工木材を水で軽く濡らした後、クレンザーを塗布してデッキブラシで擦る。カビに比べて落としやすい。最後に水で十分に洗い流す。
泥汚れなど一般的な汚れは、デッキブラシだけで十分に落とすことができる。人工木材は樹脂製品である。決して、ラッカー系のシンナーなどは使用してはならない。